先生の四苦八苦

普段の授業が少しでも楽に楽しくなりますように。

この絵、わたしはこうみる 作文の例文(鳥獣戯画を読む。)

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今回は国語の実践のご紹介です。

 

国語もすきなのですが、外国語と同じように四苦八苦してやってます。

 

皆様のお役に立てそうなものはご紹介していこうと思います。


 小学校 国語の六年生の単元では、「この絵、わたしはこうみる」という単元があります。

 

この単元では、最後に絵を見て鑑賞文を子どもが書くのですが、

教科書では例文がのっていません。

 

基本は、前の単元の鳥獣戯画を読むを参考に書くのですが、

教師からの例文もあると児童の理解が深まります。

 

そこで、 歌川国芳の「にわかあめんぼう」で例文を考えてみました。

 

鳥獣戯画を読むを簡単に、まねできるところはしてみました。

 

 

   『にわかあめんぼう』を読む 

              名前

 ザーザーザー 雨が降っている中で金魚の親子が傘をさしている。傘をささずに、てぬぐいで頭を隠している金魚もいれば、傘を忘れて尾で傘代わりにしている金魚も。よく見れば、アメンボが―。

 濃淡のある色使い。見事な筆運び。単純な線なのに、表情が豊かで、どのようなことを考えているのか、絵から伝わってくる。赤やピンク、水色を使うなど鮮やかな配色。人間のように描かれているのに、金魚のえらなどもきちんと観察して描かれている。

 この絵は、歌川邦芳作の金魚づくりシリーズの一作。金魚づくりシリーズは、金魚をはじめとする水中の生き物たちを擬人化し、面白おかしく描かれた浮世絵で、国芳が得意とした戯画となる。水中の金魚が雨をしのぐというおかしな作品。タイトルもあめんぼうとにわかあめをかけたしゃれになっている。この絵が描かれたのは約二百年ほど前。江戸時代の末期となる。この時代には葛飾北斎など、すぐれた浮世絵がいくつも製作された。身近な動物を擬人化して世相を風刺したり、動物に託して江戸の庶民の生活を描写した作品も豊富で、これらは漫画などの祖の一つと言える。

 二百年前の大昔に、まるで漫画のようなこんなに楽しくしゃれの効いた絵が生み出されたとは、なんとすてきなことだろう。描いた歌川国芳は、するどい観察眼とユーモアをもった自由な心をもっていたにちがいない。描かれてから約二百年。祖先たちはこの絵を大事に保存し、私たちに伝えてくれた。だから「にわかあめんぼう」は人類の宝なのだ。

 

皆様のご参考になれば幸いです。

 

この絵、わたしはこうみる 作文の例文(鳥獣戯画を読む。)の記事のご紹介でした。