タブレットPCを活用した外国語でのプレゼンテーション(We can2 unit8 What do you want to be?)
今回は、小学校 外国語の授業で
タブレットPCを活用したプレゼンテーションの
実践の公開です。
はじめに
「先生!人を助けたいって、英語でどう話すの?」
「猟師って英語でどう言うのかな?」
児童から、矢継ぎ早の質問が来ます。
どの児童からも英語で自分のことを話したいとの気持ちが伝わってきます。
児童は、タブレットを操作しながら、こんな言葉も話していました。
「この画像の方が解りやすい。」「英語の言葉と画像のイメージがぴったりだ!」
1 プレゼンテーションを簡単に
冒頭の文章は、実践したタブレットを活用した授業の一場面です。
児童は、英語やタブレットPCに臆することなく、大人顔負けのプレゼンテーションを行うことができました。
学習のねらいに沿って、タブレットPCを使わせたいと考え、本単元を計画しました。
外国語でのプレゼンテーションをするときに、
タブレットを活用すると簡単にそれっぽいプレゼンができます。
ただ、パワーポイントに懲りすぎると時間も手間も掛かるため、
本単元では、パワーポイントを簡素化しました。
複雑な内容を省き、外国語活動の学習内でパワーポイントの作成が完結するようにしました。
具体的には、基本的な画面は画像と英文のみにしました。
その結果、慣れている児童は20分程度でパワーポイントが作成できました。
2 授業の概要
○学年・教科 第6学年・外国語
○単元名 “What do you want to be?”
○単元の目標
積極的に自分の将来の夢について交流しようとする。
○授業内容英
英語で将来の夢について、タブレットを活用しながら、友達にプレゼンテーションをすることができる。
○学習指導計画
【第一時~第三時】
・教員の模範例を提示する。
児童に学習のゴールをイメージさせ、「タブレットを使い、プレゼンテーションしてみたい。」と意欲を持たせるために模範プレゼンテーションを行った。
また、児童に簡単にできるとのイメージを持たせるため、パワーポイントの模範例は簡単に作成した。
その際に児童には、パワーポイントを作成することが目的ではなく、パワーポイントを活用し、英語でプレゼンテーションを行うことが目的ということを伝えた。
(写真1)教師の模範例
・英語で将来の夢を聞いたり、答えたりする表現に慣れ親しむ。
【第四時~第六時】
・自らの将来の夢を英語で表そうとする。
・プレゼンテーションで使用するパワーポイントの作成。
実際にパワーポイントを作成する際にはインターネットから取り込んだ画像を貼り付けるだけとした。
また、児童には友達に伝えるために作成していることを伝え、なるべく解りやすい画像を選ぶように指示した。
また、パワーポイントの作成に時間を掛けないことで、外国語活動の本来の目的である、英語のプレゼンテーションに時間を掛けることができた。
外国語活動が苦手な児童も、タブレットを使用することで、楽しく進めることができた。
(写真2)児童の作品例
【第七時~第8時】(本時)
・自らの将来の夢を英語でプレゼンテーションを行う。
3 本時の指導
(1)本時の目標
英語で将来の夢とその理由を友達にプレゼンテーションをすることができる。
(2)学習計画
・タブレットのビデオ機能を使い、ペアで発表を撮影する。撮影後に自らのプレゼンテーションを確認する。
児童は、自らの姿を客観的に見ることで、どのようにすれば、友達に伝わりやすいのか考える。
・ペア・グループに分かれて紹介し合う。
パワーポイントの作成を簡単にすることで、プレゼンテーションの練習を複数回実施する。
その結果、どの児童も自信をもって、プレゼンテーションに取り組む。
・代表児童が発表する。
代表児童のプレゼンテーションでは、全員の前でも臆することなく、発表することができた。児童は、プレゼンテーションに自信がついたと話していた。
・本時の振り返りを行う。
まとめ
児童からの感想では、「タブレットPCを使って、日本語でもプレゼンテーションをしてみたい。」「もっと英語で話したいと思った。」など、本実践によって、学習に前向きに取り組む姿勢が見られました。
今回の実践では、英語でのコミュニケーションの難しさを、タブレットPCを活用することで児童の意欲に結び付け、伝わることの楽しさを感じさせることができたのではないかと考えました。
簡単にパワーポイントを作成できる本単元の方法は、他教科等でも活用していきたいと思っています。
今後も、タブレットPCの活用を教科のねらいと結び付け、多様な実践方法を提案していきたいです。